FP(ファイナンシャルプランナー)の3級から1級取得までの流れについて紹介します。
FP試験実施団体は2つあり、それぞれ1級までのルートが少し違ってきます。
特に日本FP協会はAFPやCFPなどが入り、ルートが複雑になっているので、図を使って解説していこうと思います。
このページの目次
FP資格取得の流れ
FPの資格取得の流れを紹介します。
FPは「日本FP協会」と「きんざい」の2団体があり、それぞれで取得できる資格が少し違ってきます。
資格自体は同じもので、FP協会ときんざいはどちらを受けても良く、受ける団体を途中で変更しても問題ありません。
日本FP協会
日本FP協会はFP3級、2級を取った後にAFPの認定研修があります。
AFPの認定を受けると、CFP試験を受けることができ、CFPの6科目をすべて合格するとFP1級の実技試験を受けることができます。
CFPに合格することでFP1級の学科は免除されたことになり、FP1級は実技試験のみになります。
きんざい(金融財政事情研究会)
きんざいはFP協会とは違いAFPの認定研修やCFPの学科試験はありません。
3級→2級→1級というシンプルな流れになります。
もしAFPやCFPの資格が必要ない場合は、きんざいで試験を受けても良いでしょう。
FP資格の問題数と受験資格
FP資格の問題数や受験資格について紹介します。
FP3級
FP3級は一番最初の資格試験になるため、今後FPとしての活動を目指して行きたい人は誰でも受けることが可能です。
FP協会もきんざいも学科試験の問題数は同じで、実技の問題数はFP協会が20問、きんざいが5問になっています。
FP2級
FP2級はFP3級に合格した人やAFPの研修を修了した人、2年以上の実務経験のある人が受けることができます。
学科の問題数はFP協会もきんざいも同じですが、実技の問題数はきんざいが5問と少なくなり、「個人資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」の中から1つを選んで答える形になります。
AFP
FP2級に合格すると、FP協会のAFP認定研修を受けることができます。
きんざいで2級に合格した人でもAFPの認定を受けることが可能です。
2級に合格した場合は”技能士課程”という「通信研修+提案書の作成」という、約1ヶ月ほどで修了できる内容になっています。
3級や2級に合格していない人でもAFPの研修から受講することが可能
参照:AFP認定研修について
FP3級や2級を持っていない人でもAFPの研修から受けることが可能です。
その場合はまず「基本課程」という、認定の資格学校などが実施する研修を受け、その後に3級、2級を受ける流れとなります。
どちらにせよFP3級、2級の試験が必要になってくるので、順番が変わるだけになります。
また、2年以上の実務経験のある人は3級は免除となり、税理士または公認会計士は「税理士課程」を受けるだけでAFPの認定を受けることが可能です。
CFP
AFPの認定を受けた人はCFPの試験を受けることができます。
CFPは6科目あり、全てに合格しないとCFPに認定されません。
ただ、6科目同時に合格する必要はなく、1つずつ試験を受けて合格しても問題ありません。
CFPに合格をするとFP1級の学科は免除され、実技のみで済むため、CFPは実質的に1級の学科試験の役割にもなります。
FP1級
FP1級はFP協会の場合、実技試験のみとなり、きんざいの場合は学科試験と面接2回となります。
きんざいの学科は50問となり、CFPよりも問題数は少ないです。
ただ、1回の試験で6科目全てが出題され、合格率は10%前後と非常に難しくなっています。
もし確実に合格したい場合はFP協会の6科目を順番に取得する方が確実性が高いでしょう。
実技はFP協会は記述・きんざいは面接
実技試験はFP協会は用語説明を含んだ記述形式、きんざいは複数の審査委員との対面での面接を行います。
面接で答える設例は15分前に渡され、FPとしてどのような提案をするかが面接で問われます。
その面接を1日に2回受けます。
面接が得意な人はきんざいでも良いと思いますが、FP協会の実技はCFPで勉強する内容と重複するため、FP協会でも良いかと思います。
FP協会の1級試験は1年に1回しかないため、挑戦する時期によっては、FP協会を受けるかきんざいを受けるか使い分けても良いでしょう。
まとめ:取りたい資格に応じてルートを使い分けよう
FP3級から1級までの流れについて解説しました。
FP1級を最短で目指したい人はきんざいルートがベストですが、1級の学科試験が非常に難しく合格率は10%前後となっています。
一方、FP協会でCFPを目指す人やCFPを確実に合格し、1級を目指す人はFP協会ルートがおすすめです。
どちらも資格としては同じものになるので変わりませんが、ご自身の考え方や学習方法によって決めると良いでしょう。