海外FX業者の約定力について実際に計測して調査しました。
約定力が弱いと注文が入らなかったり大きく滑ったりなど、こちらの注文に対して不利に動くことが多いです。
約定力が強ければ、注文が正しく入って、思い通りに取引が進みます。
実際に約定スピードやスリッページを調査しましたので、ぜひ参考にしてください。
- 海外FXの約定力とは?
- 約定力の調査方法
- 約定力の高いおすすめ海外FX業者
- 1位:TradersTrust(約定スピード121ms)
- 2位:Axiory(約定スピード147ms)
- 3位:IS6FX(約定スピード228ms)
- 4位:TitanFX(約定スピード252ms)
- 5位:Vantage(約定スピード268ms)
- 6位:ThreeTrader(約定スピード294ms)
- 7位:BigBoss(約定スピード371ms)
- 9位:XM(約定スピード398ms)
- 10位:Tradeview(約定スピード403ms)
- 11位:FBS(約定スピード456ms)
- 12位:Exness(約定スピード474ms)
- 13位:MiltonMarkets(約定スピード535ms)
- 14位:Hotforex(約定スピード810ms)
- 約定力を高めるための方法
- まとめ
海外FXの約定力とは?
海外FXの約定力とは、総合的に約定する力が強いことを言い、狙った通りの価格で取引を成立させる力です。
具体的には「約定率」と「約定スピード」・「スリッページ」の3つを総合的に加味したものを約定力と言います。
約定率
約定率は「注文した数のうち取引が成立した数の割合」を言います。
100回注文をして99回が成立、1回が不成立であれば、約定率は99%となります。
約定率はSTP口座の方が低く、ECN口座は自動マッチング方式なので約定率は高くなります。
今回、約定率を調査するインジケーター等が見つからなかったため、約定率の調査は割愛しています。
STP口座はLP(リクイディティープロバイダー)に注文をして、その価格で約定できなければ約定拒否となり注文が差し戻されます。
ECN口座は注文がインターバンク市場に流れ、自動マッチング方式で約定しますが、価格がズレる可能性があります。
約定スピード
約定スピードは注文を出してから取引が成立するまでの時間を言います。
約定するまでの時間が長いほど、その間に価格が変動したり、滑りが発生しやすくなります。
約定スピードはMT4のデータセンターの性能や場所、注文を出す側のパソコンの性能や場所、通信スピードなど、様々な要因が影響しています。
注文するパソコンやVPSを、MT4のデータセンターの近くに置くことによって、約定スピードを大幅に上げることが可能です。
スリッページ(滑り)
スリッページ(滑り)は注文を出した価格と約定をした価格のズレのことを言い、マイナス方向への滑りもあれば、プラス方向への滑りもあります。
スリッページは指標発表時などの価格変動が大きな時間帯や、逆に取引数の少ない時間帯に発生しやすくなります。
また、上で説明をした約定スピードが遅くなると、滑りやすくなる傾向があります。
スリッページはSTP口座では発生しにくく、ECN口座で発生しやすくなります。
約定力の調査方法
今回、約定力の調査は以下の2つの方法で調査しました。
約定率の調査方法が分からなかったので、約定スピードと、スリッページの発生状況を紹介します。
約定スピードの調査方法
5分毎のレイテンシー時間(転送要求を出してから実際にデータが返送されるまでの遅延時間)を24時間調査
約定スピードの調査方法はLatencyEAというEAを使って調査しました。
コチラは注文を出してすぐにキャンセルすることによって、約定スピードを調査するものです。
5分毎に注文を出し、24時間調査した平均スピード、最大・最小スピードを計測しています。
スリッページの調査方法
実際に取引をしている口座の過去のスリッページ発生状況を調査
スリッページの調査は、実際に注文をして滑りが発生した率と滑り具合を滑り約定ブローカーチェッカーというインジケーターを使いました。
指値注文での計測しかしていないため、成行注文は対象外となっています。
実際の注文に対してのスリッページを計るため、私が実際に稼働している口座のみで調査しています。
注文数なども口座によって様々なので、参考程度に見て頂ければと思います。
約定力の高いおすすめ海外FX業者
では24時間約定スピードを計測した結果、約定スピードが速かった業者を紹介していきます。
調査した場所は日本から注文を出して、レイテンシーの時間を計測しています。
業者のサーバー場所も調査したので、参考にして頂ければと思います。
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 | |
---|---|---|---|
121ms | 593ms | 31ms | |
147ms | 203ms | 109ms | |
228ms | 3500ms | 140ms | |
252ms | 484ms | 218ms | |
268ms | 656ms | 234ms | |
294ms | 594ms | 203ms | |
371ms | 1094ms | 312ms | |
398ms | 485ms | 360ms | |
403ms | 2547ms | 296ms | |
456ms | 5672ms | 312ms | |
474ms | 4891ms | 250ms | |
535ms | 4781ms | 422ms | |
810ms | 1625ms | 359ms |
約定スピードの平均時間が短かったのはTradersTrustで121ms(0.121秒)でした。
2番はAxioryで147ms、3番はIS6FXで228msした。
一番遅かったのはHotforexで810msとなりました。
では詳しく見ていきましょう。
1位:TradersTrust(約定スピード121ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
121ms | 593ms | 31ms |
TradersTrustは14業者の中で一番約定スピードが速く、平均時間が121ms(0.121秒)でした。
最大時間は593ms、最小時間は31msでした。
TradersTrustのサーバー場所は日本
TradersTrustのサーバー場所をIPアドレス検索をしたところ、日本(東京)にありました。
東京にサーバーがあるので、約定スピードが速い結果となりました。
2位:Axiory(約定スピード147ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
147ms | 203ms | 109ms |
2番目に速かったのはAxioryで147msでした。
最大は203msで最小は109msとなりました。
Axioryは約定スピードやスリッページを自社で公開しているので、こちらも参考にしてください。
公式:Axiory 取引約定率
Axioryのサーバー場所は日本
Axioryのサーバー場所をIPアドレスで検索したところ日本(東京)となりました。
Axioryの公式サイトを見るとサーバーはエクイニクス社の東京のサーバーと掲載されているので、東京で間違いないでしょう。
Axioryの約定スピードは非常に速かったのでおすすめです。
Axioryのスリッページは有利な滑りが多い
有利なスリッページ | 不利なスリッページ | |
---|---|---|
平均pips | 0.36pips | 0.28pips |
通算損益 | +1,524円 | -286円 |
滑り回数 | 21回 | 34回 |
Axioryは実際に口座で運用しているため、スリッページを調査しました。
ECN方式のナノスプレッド口座での運用ですが、意外にも有利なスリッページの方が多く、通算損益は+1,238円となっています。
3位:IS6FX(約定スピード228ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
228ms | 3500ms | 140ms |
3番目に約定スピードが速かったのはIS6FXで228msでした。
最大は3500ms(3.5秒)で最小は140msとなりました。
IS6FXのサーバー場所はシンガポール
IS6FXのサーバー場所をIPアドレス検索したところ、シンガポールとなりました。
シンガポールは日本から比較的近いので、速い結果となっています。
4位:TitanFX(約定スピード252ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
252ms | 484ms | 218ms |
4番目はTitanFXで252msとなりました。
最大は484ms、最小は218msでした。
TitanFXのサーバー場所はアメリカ
TitanFXのサーバー場所をIPアドレス検索したところ、アメリカとなりました。
アメリカでこのスピードであれば、速い方かもしれません。
TitanFXでは約定力に力を入れている記載があるので、いろいろとこだわっているのかもしれません。
TitanFXのスリッページは不利な滑りが多め
有利なスリッページ | 不利なスリッページ | |
---|---|---|
平均pips | 0.04pips | 0.37pips |
通算損益 | +69円 | -857円 |
滑り回数 | 5回 | 7回 |
TitanFXはリアル口座運用をしているので滑り具合を調査したところ、不利なスリッページが多かったです。
ECN方式のブレード口座を使っているので、滑りやすいのかもしれません。
5位:Vantage(約定スピード268ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
268ms | 656ms | 234ms |
5番目に約定スピードが速かったのはVantageで268msでした。
最大時間は656msで最小時間は234msでした。
Vantageのサーバー場所はアメリカ
Vantageのサーバー場所をIPアドレス検索をするとアメリカとなりました。
Vantageを使って自動売買をする時などはニューヨークサーバーを使いましょう。
6位:ThreeTrader(約定スピード294ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
294ms | 594ms | 203ms |
6番目はThreeTraderで294msとなりました。
最大値は594msで最小値は203msでした。
ThreeTraderのサーバー場所はアメリカ
ThreeTraderのサーバー場所をIPアドレス検索するとアメリカとなりました。
あまり約定スピードは速くないので、ニューヨークのVPSを使って取引しましょう。
7位:BigBoss(約定スピード371ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
371ms | 1094ms | 312ms |
BigBossの約定スピードは平均が371msとなりました。
最大は1094ms、最小は312msでした。
BigBossのサーバー場所はシンガポール
BigBossのサーバー場所を検索するとシンガポールを差しました。
シンガポールでこの約定スピードであれば、ちょっと遅めだと思います。
9位:XM(約定スピード398ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
398ms | 485ms | 360ms |
XMの約定スピードは平均398msとなりました。
最大時間は485msで、最小値は360msでした。
XMのサーバー場所はイギリス
XMのサーバー場所を検索したところ、イギリスのロンドンとなりました。
サーバー会社は不明ですが、場所はロンドンになるため、VPSなどはロンドンのサーバーを使いましょう。
XMのスリッページは多め
有利なスリッページ | 不利なスリッページ | |
---|---|---|
平均pips | 0.33pips | 0.73pips |
通算損益 | +209円 | -1,812円 |
滑り回数 | 29回 | 97回 |
XMのスリッページはかなり多めで、マイナススリップが多かったです。
STP方式のスタンダード口座で運用していますが、滑りが多い結果となりました。
10位:Tradeview(約定スピード403ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
403ms | 2547ms | 296ms |
Tradeviewの約定スピードは平均403msとなりました。
最大値は2547msで、最小値は296msでした。
Tradeviewのサーバー場所はイギリス
Tradeviewでサーバー場所をIPアドレス検索するとイギリスを差しました。
日本とイギリスは距離があるので、VPSをイギリス近くで借りると約定スピードが速くなりそうです。
11位:FBS(約定スピード456ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
456ms | 5672ms | 312ms |
FBSの約定スピードは平均456msとなりました。
最大時間は5672ms、最小時間は312msでした。
FBSのサーバー場所はイギリス
FBSのサーバー場所は検索したところイギリスとなりました。
イギリスだと距離があるので、イギリス近くでサーバーを借りると良いでしょう。
12位:Exness(約定スピード474ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
474ms | 4891ms | 250ms |
Exnessの約定スピードは平均474msとなりました。
最大時間は4891ms、最小時間は250msでした。
Exnessのサーバー場所は香港
サーバー場所をIPアドレス検索すると、香港を差しました。
香港は日本から比較的近いので、日本からパソコンを使ったり、日本のVPSを使っても良さそうです。
Exnessはスリッページを全然しない(プロ口座の場合)
Exnessはプロ口座で運用をしていますが、スリッページはまったくありませんでした。
プロ口座は即時約定のSTP口座なので、スリッページは基本的にないようです。
滑りが気になる人はExnessのプロ口座を使うと良いかもしれません。
13位:MiltonMarkets(約定スピード535ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
535ms | 4781ms | 422ms |
MiltonMarketsの約定スピードは平均535msでした。
最大値は4781ms、最小値は422msとなりました。
MiltonMarketsは約定時間保証があり、500ms以上の場合、不利な滑りを補償してくれます。
MiltonMarketsのサーバー場所はイギリス
MiltonMarketsのサーバー場所を検索するとイギリスとなりました。
平均的な約定時間は遅いので、イギリス付近でVPSを借りると良いでしょう。
14位:Hotforex(約定スピード810ms)
平均時間 | 最大時間 | 最小時間 |
---|---|---|
810ms | 1625ms | 359ms |
Hotforexの約定スピードは810msとなりました。
最大時間は1625ms、最小時間は359msでした。
HFMのサーバー場所はオランダn
HFMのサーバー場所はオランダのアムステルダムとなります。
距離があるので、ロンドンあたりのVPSサーバーを借りてトレードすると良いでしょう。
約定力を高めるための方法
約定力を高める方法を紹介していきます。
サーバーを設置している国のVPSに切り替える
約定スピードを一番速くする方法は、サーバーを設置している国のVPSに切り替えることです。
VPS会社は日本やアメリカ、ヨーロッパにVPSを配置しているので、その業者のサーバー近くのVPSを借りるようにしましょう。
取引ロット数を少なくする
取引するロットが50ロットや100ロットなど大きなロットで注文する場合は、約定しにくいことがあります。
細かく注文をして、約定しやすくすると良いでしょう。
無線LANではなく有線LANを使う
自宅のパソコンで取引をしている場合、無線LANだと通信が一時的に遅れる場合があります。
できれば有線のLANに切り替えて注文をすると、安定的な約定スピードになりやすいです。
相場が大きく動くタイミングの取引を控える
指標発表時などの相場が大きく動くタイミングでは、注文した金額と約定する金額がズレることが多いです。
不利なスリッページが発生しやすいタイミングとなるので、気を付けましょう。
朝方などの流動性が低い時の取引を控える
早朝時間の取引は流動性が低いため、注文をした時に大きく滑る可能性があります。
朝スキャなどで取引をしている人は、滑りに気を付けましょう。
STP口座に切り替える
約定スピードで比較すると、STP口座の方がECN口座よりも速くなります。
その代わりSTP口座では約定拒否が起きる可能性はありますが、滑りを考えるとSTP口座の方がおすすめです。
もしECN口座を使っていて、滑りが気になる場合はSTP口座で試してみると良いでしょう。
まとめ
海外FXの約定力について調査して来ました。
約定率は調査方法が分からないため調査していませんが、約定スピードとスリッページは調査しました。
スリッページは約定ブローカーチェッカーというインジケーターを使うと自身で調査可能なので、ぜひやってみてください。
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